カビがもたらす建物へのリスク編
カビがもたらす建物へのリスク
私たちの生活や事業活動を支える建物。しかし、その見えない場所で繁殖するカビは、建物の構造や設備に深刻なダメージを与え、その価値を大きく損なう可能性があります。ここでは、カビが建物にもたらす具体的なリスクについて解説します。
1.建材の劣化:耐久性を蝕む静かな侵略者
カビは、木材、クロス、断熱材、コンクリートなど、様々な建材を栄養源として繁殖します。その過程で、以下のような劣化を引き起こします。
腐食: カビが有機物を分解する際に発生する酵素や酸は、建材の組織を徐々に破壊し、腐食させます。特に木材は腐朽菌と共生することで急速に強度を失い、建物の耐久性を大きく損なう原因となります。
変色: カビの菌糸や胞子は、建材の表面に黒ずみ、シミ、斑点などの不快な変色を引き起こします。これは美観を損なうだけでなく、カビの繁殖が進行しているサインでもあります。
強度低下: 建材の腐食が進行すると、その強度が著しく低下します。特に構造部材である木材や鉄骨がカビによって劣化した場合、建物の安全性そのものが脅かされる危険性があります。
2.設備の故障:快適な環境を阻害する機能不全
建物に不可欠な空調設備や換気システムも、カビの格好の繁殖場所となります。これらの設備にカビが繁殖すると、以下のような問題を引き起こします。
エアコンの性能低下と故障: エアコン内部で繁殖したカビは、冷却効率や送風効率を低下させ、電気代の上昇につながります。また、カビがフィルターや熱交換器を詰まらせることで、故障の原因となることもあります。
換気システムの機能低下: 換気ダクト内にカビが繁殖すると、換気効率が低下し、室内の空気循環が悪くなります。これにより、湿気や汚染物質が滞留しやすくなり、更なるカビの繁殖を招く悪循環に陥ります。
その他設備の不具合: 加湿器や給湯器など、水を使用する設備もカビの温床となりやすく、故障の原因となることがあります。
3.資産価値の低下:将来的な損失を招く負の遺産
建物のカビは、見た目の悪さや機能不全だけでなく、将来的な資産価値にも大きな影響を与えます。
イメージダウン: カビの発生は、建物の清潔感を損ない、入居者や利用者に不快感を与えます。特に病院や介護施設においては、衛生管理に対する信頼を大きく損なう可能性があります。
修繕費用の増大: カビによる建材の劣化や設備の故障は、将来的に大規模な修繕や交換を必要とする可能性を高め、予期せぬコストが発生する原因となります。
入居率・利用率の低下: カビが蔓延した建物は、敬遠されやすく、空室率の上昇や利用者の減少につながる可能性があります。これは、収益性の低下に直結する深刻な問題です。
放置せず、プロによる適切なカビ対策を
カビは、一度発生すると自然に消えることはありません。むしろ、適切な対策を講じなければ、その被害は拡大の一途を辿ります。建物の耐久性を維持し、快適な環境を守り、資産価値を低下させないためには、早期にプロの専門業者による適切なカビ除去と防カビ対策を行うことが不可欠です。
クリニートでは、長年の経験と専門知識に基づき、建物の構造やカビの状況を的確に把握し、安全かつ効果的なカビ除去・防カビ施工をご提供いたします。大切な建物をカビの脅威から守り、安心・快適な環境を実現するために、ぜひ一度ご相談ください。